event開催報告

2024.06.25第7回キャリアデザインカンファレンス パネルディスカッション

「第7回学生が選ぶキャリアデザインプログラムアワード」の学生選考会に参加してくれた、学生3名が登壇。自身が参加したインターンシップのことや、実際にプログラムを選考した際のポイント、理想とするキャリアデザインプログラムなどについて、本音で語ってもらった。

【司会】

「学生が選ぶキャリアデザインプログラムアワード」選考委員 栗田卓也

【学生部会メンバー】

北里大学 修士2年 古賀さん

慶應義塾大学 4年 藤野さん

東京都立大学 修士2年 前多さん

ネガティブなフィードバックは自分を見直し、
成長するためきっかけになるのでありがたい

――まず、皆さんが参加して印象がよかったインターンシップについて教えてもらえますか?

【古賀さん】印象的だったのは、ある香料メーカーのインターンシップです。自宅に複数の香料が送付されて、嗅ぎくらべながら何の匂いかを学生同士で議論するという内容でした。オンライン開催ながら、一方的な説明で終わるのではなく、リアルな体験やディスカッションができたのがよかったです。

【藤野さん】たくさんのインターンシップに参加したなかで好印象を覚えたのは、フィードバックが充実していたあるメーカーのプログラムです。“M&Aの100日プラン”を作成するという内容で、1グループ3名につき社員が1名ついて、グループだけでなく個人に対しても細かくフィードバック。「学生のことを考えてくれている!」というのが、しっかり伝わってきました。

【前多さん】参加したなかで特に印象に残ったのは、ある日用品メーカーの5日間のインターンシップです。既存製品をブラッシュアップしていくという内容で、最初の2日間は自宅に送られてきたそのメーカーの製品と競合の製品を比較して、強みや特徴を分析。残りの3日間は、研究開発拠点を訪れ、既存製品の改良に関するグループワークを行いました。

――では逆に、あまりいい印象が持てなかったインターンシップはありましたか?

【古賀さん】はい、ありました。オンライン開催、オフライン開催のどちらにも言えるのですが、一方的に会社説明をして終わりといったインターンシップです。話を聞いているだけだと集中力が続かないですし、疲れてしまいますし、記憶にも残りません…。

【藤野さん】ある小売企業のグループワークに参加したのですが、どのグループに対するフィードバックも似たり寄ったりの内容だったんです。気を使ってくれていたのかもしれませんが、他チームとの評価の違いがわからず、得るものが少なくて残念でした。

――ちなみに、ネガティブなフィードバックをもらったときには、どのように感じますか?

【前多さん】私は、いいことばかり言われると「忖度されているのかな」「ちゃんと見てもらえてないのかな」と思うタイプです。ですから、ネガティブな意見は大歓迎。言いにくいところもあえて伝えてくれる企業ほど本気度が伝わりますし、身も引き締まります。

【藤野さん】私は当初、評価されることに対して恐怖心がありました。なので、ネガティブなフィードバックを受けて、落ち込んだこともあったんです。けれども、今振り返ってみれば、そういった意見のほうが自分の役に立ったと実感。マイナスの意見をもらうことは、自分を見直し、成長するいいきっかけになりますからね。

評価を行う際に重視したのは、リアルな体験、
相互コミュニケーション、手厚いフィードバック

――ここからは、学生選考会のときのことについて伺います。それぞれ4~5社のプログラムを見ていくなかで、どこを重視しながら評価を行いましたか?

【古賀さん】対面で実務を体験できるプログラムに高評価をつけました。実際に手を動かしてモノに触れられる内容ほど印象に残りやすく、志望意欲も高まると思います。

【前多さん】私が重視したポイントは、「学生の視点に立っているか」「相互コミュニケーションが成り立っているか」の2点です。一方的な業務説明に終始してしまっているプログラムもあったなか、学生目線から業務理解を深められる工夫がされているプログラムには高評価をつけました。相互コミュニケーションという点では、テキストベースではなく、対話ベースでフィードバックを行っているプログラムも高評価。口頭でアドバイスをもらえると身になりますし、「ちゃんと見てくれているんだ」というのが伝わると思っています。

【藤野さん】私はフィードバックの手厚さを気にしながら、選考を進めていきました。自分に何が足りないのかを知り、やりたい仕事に就くために必要なことを考えるヒントをもらえるからです。また、低学年のうちから参加できるプログラムにも高評価をつけました。私がインターンシップに参加したのは3年生になってからでしたが、低学年のうちから参加していたら、仕事に対する意識や大学生活の過ごし方が変わっただろうなと思ったからです。

実務を通して仕事の楽しさやおもしろさだけでなく、
厳しさや大変さにも触れられるプログラムが理想

――最後の質問になりますが、インターンシップや選考会に参加した自身の経験を踏まえて、今後どのようなプログラムが増えてほしいと思いますか?

【古賀さん】研究職志望の立場としては、実際に研究室や実験室に入れるプログラムがもっと増えるといいなと思います。受け入れる企業側は大変かもしれませんが、そこで働く社員さんたちの雰囲気や、使用している設備や装置、器具などを知りたいです。

【藤野さん】「仕事への理解が深まる」「自己理解が進む」など、参加することで多くのことを得られるプログラムです。例えば、より実務に近い体験ができたり、手厚いフィードバックがもらえたりすれば、学生たちにとって有意義なプログラムになると思います。

【前多さん】インターンシップのために用意されたものではなく、リアルな業務体験ができるプログラムが増えることを期待しています。さらに言えば、仕事の楽しさやおもしろさだけでなく、厳しさや大変さにも触れられる内容が理想。ポジティブとネガティブの両面を知ることで、仕事に対する理解をより深められると思います。

――皆さん、ありがとうございました。短い時間ではありましたが、パネルディスカッションを通して本アワードの主役は学生さんたちであるということを、体感いただけたのではないでしょうか。今回登壇してくれた3名の意見を、ぜひ今後のプログラム開発に役立ててください。

    「学生が選ぶ
    キャリアデザインプログラムアワード」
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