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event開催報告

2022.06.10第5回インターンシップカンファレンス キーノートスピーチ

学生にリアルな就業体験を提供するとともに、
業界への貢献も視野に入れてプログラムを構築

主催者挨拶・開催報告に続いて登壇したのは、昨年の「第4回インターンシップアワード」において、大賞に輝いた沖縄ワタベウェディングの新里麻未子さんと山城葵さん。受賞した「Wedding Produce Program」を紹介することで、プログラムの構築やブラッシュアップにつながる、たくさんのヒントを提供してくれた。

「当社は、京都と東京に本社を構えるワタベウェディングのグループ会社。沖縄のロケーションと特有の文化を活かし、リゾートウェディング事業・地元婚礼事業・映像事業を展開しています。『Wedding Produce Program』は、2019年からスタート。結婚式を希望されるお客様の募集からプランニング、事前準備、式当日の運営まで、学生が主体となって行う超実践型のプログラムです」

疑似体験ではなく、本物の結婚式を学生がプロデュースするという独自のプログラムは、2つの想いによって生み出されたという。

「1つ目は、学生に対する想いです。仕事のリアルを肌で感じることで、将来像を描くヒントを得てもらいたいと考えました。2つ目は、ブライダル業界に対する想いです。多くの学生が仕事の魅力を体感することは、未来のブライダル業界人の育成につながるはず。また、何らかの事情で結婚式を挙げていない“ナシ婚層”に、結婚式の魅力を発信できることにも大きな意味があると考えています」

地道で泥臭い部分もリアルに見せることが
入社後のミスマッチを防ぐことにつながる

「Wedding Produce Program」は、4カ月間に及ぶ長期プログラム。全国から80名のエントリーがあり、そのなかから選ばれた15名が参加した。ちなみに、2021年からはオンラインを活用し、県外の学生にも門戸を開いている。

「県外生はオンライン、県内生はオフラインで、定期的なミーティングやプランニングのロールプレイ、アテンド研修、衣裳研修に参加。結婚式当日は全員が現地に集まり、新郎新婦のアテンド、参列者の誘導、司会進行まで、学生主体で運営を行いました」

一生に一度の特別な瞬間をプロデュースすることで、大きな達成感やチームでやり遂げるという成功体験を得られるのが、このプログラムの最大の魅力。ただ、学生にとってのメリットは、それだけにとどまらないという。

「華やかさの裏側にある地道な作業や泥臭い仕事を体験することで、イメージと現実のギャップを埋めることが可能。それが結果的に、入社後のミスマッチを防ぐことにつながるのです」

インターンシップは学生だけでなく、
社員や業界、地域にも好影響を与える

超実践型のインターンシップは、同社の社員たちにもいい影響をもたらした。特に、学生へのレクチャーを通して、若手たちが多くの学びを得ることができたという。

「仕事を教えることで、『自分の業務の棚卸しができた』『この仕事や会社の魅力を再発見できた』という声がたくさん届きました。社員一人ひとりが採用の観点で学生と向き合うようになり、インターンシップの質も高まったと感じています」

「Wedding Produce Program」は、各方面からさまざまな反響があった。特に大賞受賞後は、全国展開の新聞や雑誌に取り上げられるなど、ブライダル業界に大きな刺激を与えたのだ。

「さらに、沖縄県のインターンシップに対する意識の向上や活性化にも、好影響を及ぼすことができました。県の『インターンシップ生受け入れガイドライン』作成の一翼を担ったほか、県内のさまざまな企業とのコラボインターンシップの開催へとつながったのです。また、結婚式をあきらめていたカップルの夢の実現にも貢献できました」

インターンシップの実施は学生だけでなく、社員や業界、ひいては地域にもプラスの効果をもたらすことを体感できたと、新里さんと山城さんは振り返る。

「今後も価値あるインターンシップを実施することで、学生の成長機会を創出し、より強い人材開発につなげると同時に、広く社会に貢献していきたいです」

■プロフィール
沖縄ワタベウェディング株式会社
人材開発チーム
新里 麻未子氏
2013年新卒入社。ドレスコーディネーターやリゾートウェディングのオペレーション業務を経験したのち、2017年より人材開発チームに着任。グループネットワークを活用して沖縄、そして関東圏の採用業務を経験し、現在は採用、育成、社内制度の分野で「人の成長」に向き合っている。

山城 葵氏
2017年新卒入社。リゾートウェディングの現場でチャペルコーディネーターとして経験を積み、2018年には北海道のリゾートウェディング業務も経験。2019年に人材開発チームに着任、新卒採用を担当。2021年に県庁への出向を経て幅広い知識を習得し、現在は採用、育成の観点で自身のスキルを磨く。

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